📊 対応する当日スライド
第4回の当日スライドと、本テキストは内容を対応させています。 スライドは「現場で握る要点」です。テキストは「読み返して理解を深める詳細版」です。この違いで使い分けてください。
この章で押さえる3つのこと
今日はこの3つを、評価項目としても確認します。軸になるのは、評価シート11項目のうちNo.5です
ひとことで言うと、今日は第3回で受け止めた並進のエネルギーを、回旋に変換し、胴体で最大化する回です。 前回のフットプラントは下半身中心の内容でしたが、今日は上半身中心、ローテーション(捻転差)中心の内容です。前足の着地の仕上げから入り、骨盤→胸郭→腕の順に回旋をつなげていきます。リリースの角度は次回(第5回)に扱います。
第1回・第3回で確認した通り、地面への圧から生まれたエネルギーが、下半身→骨盤→体幹→肩甲帯→腕→指先→ボールへ流れる のがエネルギーフローです。第3回で「① 地面への圧」を運び切り、前足で受け止めるところまでが完結しました。
| 流れ | 対応する回 |
|---|---|
| ① 地面への圧 | 第2回(レッグアップ+ロード)・第3回(ドライブ+フットプラント)=完結 |
| ② 回旋の入り(並進→回旋の変換点) | 第4回(フットプラント〜ローテーション)=ここで扱う |
| ③ 胴体の回旋 | 第4回(フットプラント〜ローテーション)=ここで扱う |
| ④ 末端の加速 | 第5回(リリース+フォロースルー) |
| ⑤ 減速(エネルギーの逃がし) | 第5回(リリース+フォロースルー) |
① 地面への圧(完結)
② 回旋の入り(今日)
③ 胴体の回旋(今日)
第3回で確認した通り、前脚で受け止められなかったエネルギーは、消えてなくなるわけではなく肩・肘に流れ込みます。今日はその受け止めを仕上げたうえで、実際に回旋へ変換し、胴体の中で最大化するところまでを扱います 。
ひとことで言うと、球速を生む連鎖のほとんどが、この2つの局面で作られます。
投球の連鎖は、身体重心(骨盤)の移動 → 骨盤角速度 → 胸郭角速度 → アームスピード → 球速 という順番で進みます。骨盤が速く回ると胸郭が速く回り、胸郭が速く回ると腕の振りが速くなり、腕の振りが速くなると球速が上がります。腕から球速が生まれないのは、このためです。
この連鎖のうち、骨盤角速度が生まれるのがフットプラント(並進→回旋の変換点)、胸郭角速度が生まれるのがローテーションです。つまり、今日の2局面は、球速の連鎖の真ん中を作る回です。
回旋は『捻る』のではなく『変換する』
フットプラントで前脚が止まらなければ、骨盤角速度は生まれません。骨盤角速度が生まれなければ、胸郭角速度も生まれません。今日の内容は、意識して「捻る」ものではなく、前の局面の結果を、構造を通して次に渡していく作業です。
4. フットプラント|並進を回旋に変換する
5. ローテーション|胴体で回旋を最大化する
ひとことで言うと、第3回で「地面への圧」は完結しました。今日はその力を回旋に変える回です。当日話したことから、6つだけ思い出します。
第3回の課題の答え合わせ
前回、「今週やった内容は重点的に、感覚が良いものを選んで続ける」と伝えました。感覚が良かったものを1つ言えるようにしておいてください。今日はその感覚を、回旋につなげます。
ひとことで言うと、第3回で扱った着地方向・フロントレッグブロック・着地剛性を、今日のドリルで仕上げてから、回旋に進みます。
第3回で確認した通り、フットプラントのアトラクターは次の3つでした。
この3つが揃っている投手は、下半身で作ったエネルギーを、そのまま上半身へ受け渡せます。今日は後半のドリルで、第3回に時間の都合で扱いきれなかった種目に取り組み、この3点を仕上げます。
ひとことで言うと、強い力が出せている投手は、結果としてこの角度に収まります。角度だけを作りに行くのではなく、出力と形を両立させます。
フットプラントで、目安になる角度は次の2つです(リリースにかけての角度は第5回で扱います)。
| 局面 | 見るところ | 目安 |
|---|---|---|
| フットプラント(踏み出し足の接地) | 前腕の角度 | 45〜90度 |
| フットプラント | シンアングル | 自分側へ倒れている(ネガティブシンアングル) |
角度は「強い力が出せている」ことが前提
上の角度は、強い力が出せているように動けた結果 として現れる形です。角度だけを整えても、そこに入るべき力が入っていなければ意味がありません。逆に、地面からの力を潰さずに運べている投手は、自然とこの範囲に入ってきます。動画で角度を確認する時は、「形が合っているか」と同時に「出力が落ちていないか」を必ず見ます。
ひとことで言うと、前脚が止まった瞬間から、骨盤の回旋速度(骨盤角速度)が生まれます。ここが並進から回旋への変換点です。
第3回で扱ったトーオフ時のヒップロックを思い出してください。軸足が地面を離れる瞬間にヒップロックができていると、骨盤や体幹部の剛性と安定が高まり、間接的に体幹部の捻転差が生まれやすくなります。
この捻れの種が、フットプラントで前脚が止まった瞬間に、実際の回旋として解放されます 。前脚が止まらなければ、骨盤は速く回れません。骨盤が速く回らなければ、この後扱う胸郭の回旋(アームスピードの土台)も生まれません。
前脚が止まっていない選手は、まずここに戻る
今日のローテーションの内容がうまく入らない選手は、たいていフットプラントの前脚が止まっていません。回旋の技術を追加する前に、前足の着地を仕上げる(本文冒頭)に一度戻ってください。
ひとことで言うと、軸足でプレートを蹴るとき、3つのポイントのベクトル(力の向き)を「かかと」に集めることで、効率よく地面反力をもらい、並進運動を最適化します。
3ベクトル+1とは、軸足でプレートを蹴る時に、3つのポイントのベクトルを「かかと」に集めることで、効率よく地面反力をもらい、並進運動を最適化する方法です。
| ベクトル | 局面 | 内容 |
|---|---|---|
| 第1のベクトル | ロード・ドライブ | 軸足側の骨盤で、軸足を押す |
| 第2のベクトル | レッグアップ・ロード | 引き上げた前骨盤で、軸足を押す |
| 第3のベクトル | フットプラント | 肩越しに見る動作で、軸足を押す |
第2のベクトル(レッグアップ・ロードの局面)は、第2回のヒップロック、第3回のトーオフ時のヒップロックでやってきた動きです。
3つのベクトルで押した反作用によって、並進運動が進みます。この反作用が、そのまま捻転差につながっていきます。胸郭の雑巾絞りで逆回旋をつくり、胸郭と骨盤の距離をとる(つっぱりをつくる)動きが、その仕組みです。捻転差については、このあとの「ローテーション|胴体の回旋」節で扱います。
下半身が、第3のベクトル(肩越しに見る姿勢)をギリギリまでキープすることで、捻転差がつくられます。これらの動きが、並進と回旋の繋ぎ目を最適化します。
+1|投げ手側の上腕のベクトルは、おまけ程度に
おろした投げ手側の上腕のベクトルも、かかとに集めることができます。ただし、これは意識すると動きが崩れることがあるため、「おまけ程度」に留めてください。これが3ベクトル+1の「+1」です。
ひとことで言うと、フットプラントで変換された回旋が、胴体の中で「捻れ」として最大化される局面です。回旋の出力が一番生まれる場所です。
ローテーションで揃えるべきアトラクター(動作の核)は、次の2つです。腕の振り方や、テイクバックの形は選手ごとに違って構いません。これはフラクチュエーター(揺らいでいい部分)です。ですが、この2つが崩れていると、投球全体のエネルギーがロスします。
| 要素 | a | b | 結果 |
|---|---|---|---|
| ① 骨盤回旋 | 軸足捻り落とし | ストライド | 骨盤前傾(反る組み合わせ) |
| ② 胸郭逆回旋 | ボトム(内旋・前傾・外転) | トップ(外旋・下制・内転) | 胸郭の雑巾絞り |
| ③ 脇腹の張り | 胸郭と骨盤の距離 | 腹斜筋〜菱形筋の連結 | 伸張反射 |
① 骨盤回旋
軸足の内旋(捻り落とし)とストライドで作ります。第3回で扱った軸足の内旋が、そのままここで使われます。骨盤の回旋は、同時に前傾も起きます。どちらも使えたほうがよく、マウンドによって配分を変えられるとなおよい選手です(硬いマウンドでは、軸足内旋のほうが合う場合があります)。
② 胸郭逆回旋
雑巾絞りをやった結果として逆回旋ができる、という順番がよい形です。この逆回旋は、運動連鎖(後述の丸まる運動連鎖/反る運動連鎖)の反る組み合わせでつくります。鎖骨・肩甲骨から動きを出すことで、背骨が反ったところに肩甲骨が滑り込みます。反対側(グラブ側)の手が動いていないと、どちらも反って身体が早く開きやすくなります。雑巾絞りは前と後ろでセットです。肩が出てくるので、肩越しに投球方向を見ます。首を極める動きもできるとよいです。順番は、骨盤を回す→雑巾絞り→胸郭の逆回旋→首極め→下制内転です。
③ 脇腹の張り
①と②ができることで、③ができます。肩ストンのところから伸張反射をつくり、そこからドーンと回ります。胸郭を使った状態で、腕を振ることができます。下制・内転からひと続きにしてたわみ、腕にかかる負担が減っていきます。
解像度は、時間をかけて上がる
球速が5キロ、10キロ上がる選手は、この部分がまだ上手く使えていない選手です。リリースまで使えるようになって、球が速くなります。 1回の指導でできる必要はありません。1週間、2週間、半年と続けるうちに解像度が上がってきます。使うのが上手くなったら、コンディショニングを整えて結果に繋げる。しっかり腕を振る、しならせる。そのまま怪我の予防まで繋げてください。
肘の角度・前腕の角度は、本文冒頭の「出力と形(角度)は両立する」の表を参照してください。
しなりは、軸足からしっかりと来るようにつくります。軸足→背骨→肩甲骨→腕とつないだものが、しなっていきます。捻転差の部分での、軸足の内旋です。
ダイアゴナルチョップスローでも、同じ仕組みを使います。下半身の力で軸足の内旋を入れてストライドを確保し、軸足が後ろに残りながら、しなって投げます。しなりの詳しい仕組みは、後述の「しなり|慣性×脱力で『置いてくる』(最大外旋)」で扱います。
これは肘抜け(肘が先に前に出て、腕だけで投げてしまう状態)の改善方法にもつながります。
学びの5段階
ひとことで言うと、各関節には効率のいい使い方があります。反る動きを最大化するのは、みぞおちドーン(みぞおちを前に出しに行く感覚)です。
もう一つ、ローテーションを理解する上で欠かせないのが運動連鎖(キネティックチェーン)の考え方です。運動連鎖は、パフォーマンスアップと怪我予防の両方に関わります。身体の関節は、それぞれが好き勝手に動くのではなく、丸まると反る動きの組み合わせがいくつか決まっています。投球で重要になるのは、次の2つの組み合わせです。
丸まる組み合わせは、骨盤の動きから考えると覚えやすいです。骨盤を後ろに倒す(後傾。ソファに座るような動き)と、背中が丸くなります(胸椎屈曲)。そこから、肩甲骨は外転・前傾、肩関節は内旋、前腕は回内、股関節は外旋という順に連動します。わかりやすく言うと、ヤンキー座りの姿勢です。
反る組み合わせは、この逆です。骨盤は前傾、胸椎は伸展、肩甲骨は下制・内転、肩関節は外旋、前腕は回外、股関節は内旋という組み合わせになります。
| 部位 | 丸まる運動連鎖 | 反る運動連鎖 |
|---|---|---|
| 骨盤 | 後傾 | 前傾 |
| 胸椎 | 屈曲(丸まる) | 伸展(反る) |
| 肩甲骨 | 外転・前傾 | 下制・内転 |
| 肩関節 | 内旋 | 外旋 |
| 前腕 | 回内 | 回外 |
| 股関節 | 外旋 | 内旋 |
投球では、この2つの組み合わせを行ったり来たりしながら動きます。反る動きを最大化するには、みぞおちを出しに行く、これがみぞおちドーンです。
崩れると、小さな関節が壊れる
「反る」組み合わせが最大化するとき、本来は胸椎が大きく反り、それに応じて肩甲骨・肩関節・前腕が連動して動きます。胸椎が伸展しないと、肩甲骨もサボります。それでも手の位置は反ってくるので、肩だけが頑張って、肩を痛めてしまいます。本来は各関節が協調して動くべきなのに、どこかがサボると、別の部分にしわ寄せが集中します。小さい関節でやるべき動きを、大きな関節が代わりに引き受けると、負担はかかっても処理しきれるため、怪我のリスクはむしろ下がります。逆に、大きな関節がサボり、小さな関節がその分を肩代わりすると、壊れます。テイクバックが小さくても速い球を投げられる投手は、大きな関節(体幹・肩甲帯)をしっかり使い、小さな関節(肩・肘)の負担を最小限に抑えられているケースが多くあります。
反る動きは、胸郭の雑巾絞りと首を極める動きから引き出します。
まず、鎖骨と肩甲骨の関係から。 鎖骨は胸の中央(胸骨)から横に伸びていて、外側の端で肩甲骨とくっついています。肩甲骨は肋骨の上に乗って、鎖骨と合体しています。だから、鎖骨が動くと、一緒に肩甲骨も動きます 。鎖骨と肩甲骨の動きを、平面ではなく3D(立体)で考えられるようにすることが大事です。
この「鎖骨と肩甲骨がひとつの塊として動く」考え方を、肩甲鎖骨体と呼びます(私の造語です)。たとえば左の鎖骨を前方回旋させると、左の肩甲骨が引き上がってきます。
胸郭の雑巾絞りは、この肩甲鎖骨体を左右で逆に使う動きです。右投げなら、グラブ側(左)は鎖骨を前方回旋、投げ手側(右)は鎖骨を後方回旋 。左右で逆にひねるから、胸郭が雑巾を絞るように捻れます。肩甲鎖骨体の動きが出て、絞られて形が変わっていくことで、投げに行く準備が整います。下半身が先に動くことで、この捻れの種(捻転差)ができてきます。
胸郭の雑巾絞りを理解するために、次の3つを押さえてください。
① 遊び
雑巾をぎゅっとたくさん絞ると、絞ったところがカチカチに固くなります。ふにゃふにゃの状態が「遊びがある」状態、固くなった状態が「遊びを消している」状態です。雑巾を軽く絞っただけでは、一方の端をひねっても、もう一方の端に力は伝わりません。しっかりと絞りきって遊びを消すところまでやって、はじめて骨盤の回旋の力が、投げ手側の腕まで伝わります。ここで消すべき緩みを関節の遊びと呼びます。
② スキャプラプレーンの延長線上
スキャプラプレーンとは、肩甲骨の板の部分(面)のことです。このスキャプラプレーンと上腕が揃っている状態だと、過度に肩を使わずに済みます。ここから逸脱すると、肩の負担が増えます。テイクバックが始まってからリリースを終えるまで、スキャプラプレーンと上腕は揃っています。グラブ側の腕も同じです。
肘同士が近づく組み合わせ(反る運動連鎖)で、投げ手側の肩甲骨下制内転に、グラブ側の肩甲骨下制内転をぶつけて、胸椎の伸展を出します。ベンチプレスのブリッジと同じ動きで、両方の肩甲骨が寄った状態です。二の腕はスキャプラプレーン上にあることが条件で、背中の方に肘が入る動作は肩に負担がかかります。
③ ボールを二塁側に見せる
雑巾絞りが決まると、胸郭の逆回旋とグラブ側の肩が上がります。ボールを二塁に向ける動きは、投げ手側鎖骨の後方回旋+肩甲骨の下制内転で作ります。前腕の回内だけで作るのはNGです。雑巾絞りは、両肩をセットで構築します。
投げ手側の動きは、鎖骨の後方回旋です。顎を後ろに引き、首を捕手方向に回すと、背骨を反る方向に使う動きにつながります。これを「首を極める」と呼びます。グラブ側の鎖骨は前方回旋し、投げ手側の鎖骨は後方回旋します。この2つが同時に起こると、胸郭がねじられるような動きになり、肩越し=3ベクトル+1の第3のベクトルを構築します。
まとめ|胸郭の雑巾絞り7つの流れ
身体の開きを抑え、強い並進と捻転差の構築に役立ちます。
雑巾絞り・首極め・みぞおちドーンは、いずれも運動連鎖を適正化するための動きです。運動連鎖を出し切ると、関節の遊びが消え、剛性が高まります。これは、後述する「コアの剛性を高めるための3つのポイント」の②「運動連鎖を出し切る」と同じ仕組みです。
セパレーションができた上で、胸椎の伸展と脊椎のエロンゲーション(軸伸張)が起こると、MER(最大外旋位)が最大化されます。胸椎が伸展できると、肩甲骨の後傾が出やすくなり、肩関節が適切な外旋位に到達します。
MERは上半身だけで作るものではなく、下半身からつながってできます(軸足の内旋→捻転差→しなり)。
MERを構成する3つの要素は、次の通りです。
胸腰椎移行部は反れた方がいい場所です。ただし、ここを意識すると腰椎が反ってしまい、腰椎分離症や椎間板ヘルニアにつながります。
最終的にたくさん動くべきなのは、胸椎の7〜9番、つまりみぞおちの裏側です。みぞおちドーンの感覚を使うと、腰椎に負担をかけずに、この胸椎7〜9番を反ることができます。
へそ胸運動は、踏み込んだところから、へそを踏み込み足の股関節の付け根に向かってしっかり持っていく動きです。
上半身は雑巾絞り・首極めをしたまま、胸の背骨は前を向いた状態を保ちます。これが捻転差をつくっている状態です。この動きは、地面に圧をかける動作にもなります。
気をつけないと腰椎を多用する
へそ胸運動は、気をつけないと腰椎を多用してしまいます。胸の背骨は投げる方向に残したまま、へそだけを股関節側へ入れていく感覚で行ってください。腰椎で代償してしまうと、腰椎分離症や椎間板ヘルニアのリスクに直結します。
ひとことで言うと、しなりとは慣性と脱力の掛け算です。慣性で「しなってしまう」状態をつくり、脱力でそれを最大化します。
しなりの正体は、次の式で表せます。
慣性は、並進の速度と地面反力でつくり出します。脱力は、運動連鎖に則った効率の良い関節運動のことで、無駄な力が入らない状態を指します。しなりとは、慣性の最大利用であり、遠心性収縮(エキセントリック収縮)そのものです。「間延び」とは違います。
雑巾絞りや胸郭の上向きのように、ある程度リードして動いてもかまいません。ですが基本は、慣性によって「しなってしまう」状態を先につくり、それを脱力で最大化します。これが、置いてくるという感覚です。
しなりの形は、反る運動連鎖の組み合わせです。胸椎は反り、肩甲骨は下制・内転し、肩関節は外旋し、前腕は回外します。しなった動きをした後に丸まることで、ボールをリリースしていきます。
慣性とは、物体が今の状態を続けようとする現象です。
車に乗っている場面で考えます。止まっている車が発進すると、乗っている人は止まっている状態を続けようとするので、シートに押し付けられます。車の速度が安定すると、人も同じ速度を続けようとするので、安全に乗り続けられます。そこで急ブレーキをかけると、車は止まりますが、人は動いている状態を続けようとするので前に飛び出します。これが慣性です。
投球に当てはめると、足が動いて、骨盤が動いて、胸郭が動いて、肩甲骨が動いて、二の腕が動いて、前腕が動いて、手の一番遠いところまでエネルギーが伝わっていきます。先に動くパーツが車で、次に動くパーツが人間です。骨盤が動くと、胸郭はその場にとどまろうとして自然に残されます。胸郭が前に進もうとしても、肩甲骨はその場にとどまろうとします。これが手の先まで続くことで、しなりがつくられます。
自分から後ろに持っていくのではなく、置いていかれるのです。
伝え方は年代で変える
高校生以上の選手には、慣性のしくみで説明できます。小中学生には、しくみより先に「置いてくる」の一言で十分です。
筋肉には、スタート地点とゴール地点があります。ゴールがスタートに近づくことで筋肉が縮み、関節を動かします。骨を動かす筋肉は、例外なくこの構造です。
筋肉の使い方は、3種類に分かれます。
もう一つ、筋肉には伸ばされると縮む作用があります。これを伸張反射と呼びます。反射なので、伸ばされた瞬間、意思とは関係なく勝手に引き起こされます。伸ばされた強さに比例した強さで縮むのが特徴です。伸ばされたゴムを離すと勢いよく縮む、あのイメージです。捻転差は、この作用を使っている例のひとつです。
投球に当てはめます。骨盤が先に動いて、胸郭が置いていかれます。胸郭は進みますが、肩甲骨は置いていかれます。各パーツの間にある筋肉が引き伸ばされ、その筋肉が縮むことで丸まる組み合わせへ移り、リリースへつながります。
外腹斜筋と前鋸筋は、斜めのラインに一直線に並んでおり、一緒に働きます。反る動きで外旋が入ると、広背筋が引き伸ばされます。引き伸ばされたものが順番に縮んでいくことで、丸まってリリースにつながります。
しならせるための慣性は、丸まる動きとセットで考えます。
慣性を引き起こす鍵は、脱力です。しっかり縮ませたいし、しっかり引き伸ばしたい。その中でも、引き伸ばす方をしっかりやることが脱力の役割です。
簡単に確認する方法があります。胸の前で手をクロスして、素早く回してみます。脱力した状態でやったほうが、反動で戻ってきて可動域が広がります。しならせる瞬間に、脱力で引き伸ばされる瞬間をつくれるか。ここが分かれ目です。
しなれているかの判断基準
肘が耳より後ろにあるかが、しなれているかどうかの判断基準です。耳より前に肘が出てから投げに行く形にならないようにします。
肘が耳より前に出る=肘抜けです。しなりの慣性をつくるのは、①並進の速度、②踏み込みブレーキです。しかし、この2つをこなしながら、慣性を活かして脱力・引き伸ばしの練習をするのは、とても高度で大変です。そこで、次の3つの方法で、慣性を「擬似体験」します。
「なぜプライオボールを使うのか」の答えは、ここにあります。慣性だけを単独で練習するのは難しいので、質量・重力・発射角という別の要素で、擬似的に体験させているのです。
しなりをつくるドリルは、次の7つです。詳細は後半のドリル・エクササイズ(Cブロック)で扱います。
| ドリル | 狙い |
|---|---|
| プライオボール スロー | 重さの段階を変えながら、脇・体幹・内腿を使えるようにする |
| 天井スロー | 重力を使い、しなりの慣性を擬似体験する |
| フェイントスロー | 発射角を使い、しなりの慣性を擬似体験する |
| 四つ這いスロー | まっすぐネットに突き刺すように投げる |
| しなりチューブ | チューブの抵抗で、擬似的な慣性をつくる |
| 棒しなり | 棒を使って、しなりの感覚をつかむ |
| メディシンキャッチスロー | メディシンボールを使い、しなりからのリリースをつなげる |
これらのメニューをやっていくと、選手のビフォーアフターは大きく変わります。
番外編:胸郭出口症候群
胸郭出口症候群とは、首から肩にかけての通路(胸郭出口)で、腕へ向かう神経や血管が圧迫されたり引っ張られたりすることで起こる症状の総称です。ホース(神経・血管)が狭い隙間で踏まれて、その先の水の流れが悪くなったり、ホース自体が傷んだりしている状態に近いイメージです。
胸郭出口には、神経や血管が通り抜ける「関所」のような狭い場所が3つあります。ここが狭くなることで、痺れ・脱力感・血行障害を引き起こします。
起きやすいのは、①最大外旋期(しなりが最も強くなる時)、②加速期(最大外旋〜リリースまで)の2つのフェーズです。
症状は、指先の感覚消失・球速低下・イニング途中で腕がパンパンに張る・肘内側の痛みや違和感などです。
胸郭(胸骨・背骨・肋骨)・首・肩甲骨・肩周りの柔軟性が低下している状態で無理に「しなり」をつくる練習をしたり、急激に球速が上がるような指導を繰り返し受けたり、過剰な連投を重ねたりすると、胸郭出口症候群を引き起こしやすくなります。身体に無理のない計画的な取り組みで、球速アップをしてください。
ひとことで言うと、剛性とは「外から加えられた力に耐える能力」です。コアの剛性が高いほど、下半身で作った力が逃げずに腕まで伝わります。
剛性が高ければ、力を加えられても形が変わりにくい。逆に低いと、形が変わりやすい。これだけです。
スポンジとプラスチックの箱
メディシンボールの上にスポンジを置いて、上から踏んづけます。スポンジは柔らかい(剛性が低い)ので、スポンジ自体が変形して力が逃げ、メディシンボールには力が加わりません 。 今度はプラスチックの箱を置いて、同じように踏みます。箱は硬い(剛性が高い)ので箱は変形せず、上から踏んだ力がそのままメディシンボールに伝わって、ボールの方が変形します 。 投球も打撃も同じです。体の中心(コア)がスポンジだと、地面からもらった力はそこで逃げます。コア部分の剛性を高くしたいのは、このためです。
剛性を高めるための3つのポイント
ひとことで言うと、前方斜めサブシステムとは、片側の内腿と反対側の脇腹が一緒に働くことで、体幹部の剛性をつくる仕組みです。
体幹を固める機能には、前・横・後の3種類があります。今日扱うのは、このうち前方斜めのサブシステムです。まずドリルで感覚をつかんでから、その機能を解説します。
目的:内腿を締めて体幹を固める感覚と、肩甲骨ごと腕を振る感覚を、プライオボールを使ってつかみます。 方法:①太ももの内側でボールを潰します ②腕をポンっと振ります。 ポイント:太ももの内側は締め続けます/膝を伸ばしたまま、骨盤は動かしません/肩甲骨ごと腕が振れる感覚をつかみます(腕に負担がこない)。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:1kgのプライオボールから始め、500g→225g→150gと軽くしていきます。ボールの重さが半分になっても、脇のあたり・体幹あたりを使えるように、内腿をしっかり使えるようにします。
内腿をしっかり締めると、トップが深くなります。
前方斜めサブシステムは、片側の内腿と反対側の脇腹が一緒に働くことで、体幹部の剛性をつくる機能です。
踏み込んだ時、踏み出し足の内転筋と腹斜筋が使えると、胸郭を回すことができます。腹斜筋が働くと前鋸筋も働き始め、肩甲骨ごとしっかりと腕を振れるようになります。
太ももの内側をうまく使う感覚は、人によって違います。脚をはさみのように使うシザースを使うタイプと、両方の内腿を使うタイプの、どちらかになります。膝が曲がっている時は内転筋の真ん中あたり、膝を伸ばすと股関節の付け根を使う感覚になります。股関節の付け根を閉じようとすると、膝が伸びて力が入り、投げることができます。
ひとことで言うと、下半身がロードで力を溜めている間、上半身でも同時に準備が進みます。この準備の完成形がトップです。
テイクバックが一番引き上がった状態を、トップと呼びます。トップで気にしてほしいのは、胸骨と肩甲骨です。胸の背骨が反る動きを胸椎伸展、肩甲骨が下がって寄る動きを肩甲骨の下制内転と呼びます。
胸椎は反る、肩甲骨は下がって寄る。この2つが同時に出ている状態が、構造的に正しいトップです。肘だけ・手だけを高く上げても、背骨が丸まったままでは、見た目は引けているように見えて、トップは作れていません。
肩ストン|力を抜いて、落とす
手を上げて肩甲骨を下げ、寄せて、胸を反ります。肩が上がらないように、耳と肩の間にスペースを作ってください。肩に手を置いてわざとらしく上に上げ、そこからストンと落とす動きをやると、選手はイメージがつきやすく、あっさりできるようになります。それでもできない選手には、細かい動きをレクチャーしていきます。
プレート上げで、肩ストンを獲得する
5kgのプレート(小中学生は3kgくらい、社会人は7〜8kg)を使うと、最初はプレートの方が感覚がわかりやすくなります。膝に手を置いた姿勢から、肘が伸びないように、腰にも負担がこないように、プレートを持ち上げます。
レベルアップ版は、膝に手をついてプレートを持ち上げ、肩甲骨の下制内転をつくったところから、その姿勢を緩めずに肘を曲げていきます。胸椎の伸展と下制内転を緩めずに肘を曲げ、プレートをL字のように持った状態でも、胸椎伸展をキープします。テイクバックの一連の流れ(腕が伸びた状態→肘を曲げた状態→L字→トップ)を、分割して身体に入れられます。
ありがちなキューイング|「肘を上げろ」「手を高く上げろ」
トップを作ろうとして肘や手だけを上げると、肩がすくみ、胸の背骨が丸まったままになりやすいキューです。トップは肘の高さの結果ではなく、胸椎伸展と肩甲骨の下制内転の結果です。原因(胸の背骨・肩甲骨)にアプローチしないと、見た目だけ引けて中身が伴わないトップになります。
トップは、フットプラント〜セパレーションとほぼ同時に完成します。回旋そのものを作る動きではなく、回旋のエネルギーを受け取る準備として捉えてください。
トップのまとめ
歩きながらトップを作る:肩ストンでガチッと決め込んだまま、塁間を歩いていきます。足を上げて、手が降りてきて、最初はある程度伸びた状態で入ってきて、90度になってトップが形成されて、そこから回っていく。この流れを歩きながら繰り返します。
ひとことで言うと、フットプラントで1つ、ローテーションで2つ。合わせて3つを、一本の流れとして押さえます。
第1回で説明した通り、良い投手に共通して現れる動作の核をアトラクターと呼びます。フットプラント〜ローテーションで押さえておきたいアトラクターは、次の3つです。
| # | 局面 | アトラクター | ひとことで |
|---|---|---|---|
| 1 | フットプラント | ステーブルフロントレッグ(前脚の安定) | 第3回で仕上げた着地を、骨盤角速度を生む入口として使う |
| 2 | ローテーション | オプティマム・レングス・コア(体幹の至適長) | 捻転差の3要素で、反射のためのテンションを保つ |
| 3 | ローテーション | ノー・ジャーク・スルー・ザ・システム | MERを「反らせろ」で作らず、構造の結果として滑らかに迎える |
アトラクター③の実体は、慣性×脱力のしなりです。慣性で「しなってしまう」状態をつくり、脱力で最大化する。これが、MERへガタつきなく到達する仕組みです。
アトラクター①(前脚の安定)の前提として、軸足でプレートを蹴る段階で、3つのベクトルを「かかと」に集めておく必要があります(3ベクトル+1)。ここが崩れていると、前脚が止まっても、骨盤角速度そのものが十分に生まれません。
3つは連鎖する
前脚が止まるから(1)、骨盤が速く回れます。骨盤が先行して回るから、胸郭との間に張り(セパレーション)が生まれ、その張りを至適長として保てるから(2)、系全体に急なガタつきを出さずにMERを迎えられます(3)。どこか一つが崩れても、残りは成立しません。
ひとことで言うと、ローテーションで起きる崩れは、大きく3つに整理できます。
パターンA:上中位胸郭が回旋できず、手投げになる
骨盤が固定された状態で、上中位の胸郭がセカンドベース方向に回旋できないと、肩だけが動いて手投げになります。
パターンB:MERを『もっと体を反らせろ』で作ろうとして、腰椎が過伸展する
MERは、胸椎伸展・脊椎エロンゲーション・肩甲骨後傾という構造の結果として、勝手に大きくなるものです。これを言葉で「もっと体を反らせろ」と指示して作ろうとすると、腰椎の過伸展を招きます。狙うべきは胸椎7・8・9番であって、腰椎ではありません。
パターンC:捻転差が三面で揃わない
水平面(左右の回旋差)だけを大きくしようとして、前額面(左右の傾きの差)・矢状面(前後の動きの差)が伴わないケースです。見た目には大きく捻れているように見えても、三面のうちどこかが不足していると、エネルギーは効率よく伝わりません。動画を正面・後方の両方から確認する必要があるのは、このためです。
パターンD:へそ胸運動で腰椎を多用してしまう
へそを股関節側へ入れる動きは、意識しないと腰椎の回旋・伸展で代償してしまいます。胸の背骨は投げる方向に残したまま、へそだけを股関節側へ入れる感覚を守ってください。腰椎で代償すると、パターンBと同じく腰椎分離症や椎間板ヘルニアのリスクに直結します。
いずれの崩れも、前の局面(フットプラント)で作った骨盤角速度を、胴体の中で最大化しきれていない という点で共通しています。崩れが見えたら、まず前脚(フットプラント)を疑い、それでも改善しなければ胸郭の雑巾絞り・運動連鎖の「決め込み」に戻ってください。
ひとことで言うと、今日は評価シート11項目のうち、No.5・No.6を主に、No.7を副に見ます。
第2回・第3回でお伝えした通り、評価シートは全11項目・0〜3点(満点33点)で組み立てています。採点基準は第2回・第3回と同じです。
| 点数 | 表記 | 意味 |
|---|---|---|
| 0 | Not Yet | 全くできていない |
| 1 | Sometimes | わずかにできている |
| 2 | Mostly | 概ねできている |
| 3 | Consistent | 安定してできている |
フットプラント〜ローテーションの回(今日)で見るのは No.5・No.6(主)と No.7(副) です。No.1・2は第2回、No.3・4は第3回で扱いました。No.8以降は第5回(リリース+フォロースルー)で扱います。
| No | Phase | Check Point (English) | カタカナ | 日本語の見る点 |
|---|---|---|---|---|
| 5 | Direction / Ride | Front Leg (Knee) Stability (FPA) | フロントレッグ(ニー)・スタビリティ | 前足が上から着地し膝がグラつかず支点として機能しているか |
| 6 | Direction / Ride | Joint Coupling through the Hips | ジョイント・カップリング・スルー・ザ・ヒップス | 骨盤と胸郭のセパレーションが生まれ、捻転差が作れているか |
| 7 | Direction / Ride | Ground Up Sequence (Joint Coupling) | グラウンド・アップ・シーケンス | 地面→下肢→骨盤→体幹→肩→肘→手首の運動連鎖が順序よく成立しているか |
観点の具体
自分の動画(正面・側面)を、コマ送りで確認してください。範囲は前足の着地からトップ・リリース直前までです。
着地から回旋までを、コマ送りで5つ確認
ひとつでも「いいえ」があれば、そこがあなたの直すポイントです。
ひとことで言うと、上半身をつなげる種目から入り、捻転差とMERをつくるドリルへ進みます。時間があれば、第3回で残した前足着地のドリルにも取り組みます。
今日のブロックは、A 整える・つなげる → B 捻転差をつくる → C ローテーション → D しなり → E トップ → F 第3回の残り(時間があれば) → G ピッチングにつなぐ、の順です。時間配分は当日の様子で調整します。
上達の道すじ ── アトラクター → ドリル
目指す動き(アトラクター)は、感覚と反復で身体に入れていきます。ドリルをやっても感覚がつかめない場合は、股関節・胸郭の可動域や安定性そのものが足りていないサインです。技術練習より先に、第2回・第3回の土台づくりに戻ってください。
難易度の目安
ドリルの難易度は、成功率60〜80%程度を目安に調整してください。目標は「◯回中◯回成功させる」のように数字で決めます。
ひとことで言うと、上半身をつなげる種目に取り組み、回旋へ向けた準備を整えます。
第3回で行った整える種目は、今日はやりません。今日は上半身をつなげる種目からです。
目的:当日、実技で示します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:当日、実技で示します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
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目的:当日、実技で示します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
ひとことで言うと、逆脚スロー→踏込逆脚スロー→ダイアゴナルチョップスローの順で負荷を上げながら、捻転差を実際の投げの中でつくります。
目的:骨盤の先行回旋から、伸張反射を使って投げる感覚をつくります(捻転差系)。 方法:①骨盤を前に、胸郭を捻ります ②肩ストン、肩越しに見ます(首極め) ③もうひと伸ばしして、そこが縮む作用を使って投げます ④沈んでもうひと伸ばしして投げに行きます ⑤投げる時に、前にある足に近づいていきます。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:逆脚スローに踏み込みを加え、脇腹の伸張反射をより強く使って投げる感覚をつくります。 方法:①逆脚スローと同じ形をつくります ②そこから一歩踏み込んで投げに行きます ③脇腹の伸張反射を使って投げます ④踏み込むことで、突っ張りを増やします ⑤捻り落としていく動きを、ストライドに依存して伸ばして投げに行きます。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:下半身の力で軸足の内旋を入れ、しなりと軸足の残りをつくります。 方法:下半身の力を使って軸足の内旋を入れ、ストライドを確保します。軸足が後ろに残りながら、しなって投げに行きます。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
ひとことで言うと、「捻れ」そのものを直接作りにいくのではなく、セパレーションと胸郭の連結を、負荷や制約の中で身体に入れます。
目的:骨盤の先行回旋(捻転差)を獲得します。 方法:①ウォーターバッグを胸の前で持ちます ②つま先を投球方向に向けながら3歩歩きます ③3歩目で、骨盤が先行回旋しながら胸郭が捻られる形を作ります。 ポイント:捻転を作ったとき、軸足の膝の上に頭が来るようにします。慣れてきたらスピードを上げます(タイムプレッシャー)。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:割れの姿勢(スプリットポジション)から、あらかじめ体幹に張り(プレテンション)を作った状態で回旋する感覚をつかみます。 方法:スプリットポジションから一度タップし、2回目で上半身をツイストします。 ポイント:素早くツイストしながらも、下半身は安定させたままにします。張りを作らずにいきなり回すと、ただの手投げになります。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:不安定な負荷(CHAOS Ball)に対して、骨盤先行・胸郭逆回旋の順序を崩さずに回旋できるかを試します。 方法:CHAOS Ball(重心が偏った不安定なボール)を使い、投球に近い回旋動作を行います。 ポイント:ボールの重心が偏っているため、体幹の剛性が低いと動作の途中でブレます。骨盤が先行し、胸郭が我慢してから解放される順序を、負荷の中でも保てるかを確認します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:胸郭(ソラシック)そのものの回旋可動域と、回旋の順序(背骨→肋骨→胸骨→鎖骨→肩→肘→手)を、ゆっくりとした動作で身体に入れます。 方法:横向きに寝て両膝を90度に曲げ、手は前へならえの姿勢を取ります。背骨→肋骨→胸骨→鎖骨→肩甲骨→肩→肘→手の順に意識しながら開き、同じ順で閉じます。 ポイント:速く動かそうとせず、連鎖の順序を知覚することを優先します。ここが不足していると、雑巾絞りで作った張りが浅くなります。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:ヒンジポジションでの胸郭回旋の獲得と、回旋可動域の向上。 方法:ヒンジポジションで下半身をできるだけ固定したまま、ウォーターバッグを持って上半身を連続で回旋します。 ポイント:ヒンジのポジションが崩れないこと。お尻から頭までが一直線(エロンゲーション)を保ったまま回します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
ひとことで言うと、慣性を質量・重力・発射角などで疑似体験しながら、耳より後ろのしなりをつくります。
目的:重いボール(質量・抵抗力)で、しなりの慣性を疑似体験します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:重さの段階は、前方斜めサブシステムの内腿ボール潰しドリル(1kg→500g→225g→150g)を参照します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:重力を使い、しなりの慣性を疑似体験します。 方法:真上に向かって投げます。踏ん張る足は2種類あります(踏み込み足で支える/軸足で支える)。両方を行います。 ポイント:①踏ん張る足は2種類(踏み込み足支持・軸足支持) ②腰痛に気をつける。反るのは腰ではなく胸椎 ③指にかけてリリースし、ボールは自分のところに落とす ④力は抜く(脱力)。 注意点:腰で反ると腰痛につながります。胸椎(みぞおちの裏)で反ります。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:発射角を使い、しなりの慣性を疑似体験します。 方法:捕手が投手に返すふりをして、一塁方向に投げます。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:当日、実技で示します。 方法:まっすぐネットに突き刺すように投げます。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:チューブで抵抗をかけることで、擬似的な慣性をつくります。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:当日、実技で示します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:当日、実技で示します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
ひとことで言うと、肩ストン→プレート上げ→肩ストン ウォークの順で、トップ(胸椎伸展+肩甲骨の下制内転)の感覚を仕上げます。
目的:胸椎伸展と肩甲骨の下制内転を、力を抜いて同時に体得します。 方法:①手を上げ、肩甲骨を下げて寄せ、胸を反ります ②肩に手を置いてわざとらしく上に上げます ③そこから力を抜いて、肩をストンと落とします。 ポイント:肩が上がらないように、耳と肩の間にスペースを作ります。 注意点:胸の背骨が丸まっている選手は、力を抜いても肩が落ちません。その場合は背骨の反りから見直します。 プログレッション・リグレッション:それでもできない選手には、細かい動きをレクチャーしていきます。
目的:肩ストンの感覚を、プレートを使って強化し、負担のかからない位置を覚えます。 方法:①膝に手を置いた姿勢からプレートを持ち上げます ②肩甲骨の下制内転をつくったまま、姿勢を緩めずに肘を曲げていきます ③プレートをL字のように持った状態でも、胸椎伸展をキープします。 ポイント:肘が伸びないように、腰にも負担がこないようにします。 注意点:5kgのプレート(小中学生は3kgくらい、社会人は7〜8kg)を使います。 プログレッション・リグレッション:腕が伸びた状態→肘を曲げた状態→L字→トップの順に、分割して身体に入れていきます。
目的:肩ストンで作ったトップ(胸椎伸展+肩甲骨の下制内転)を、投球の流れの中で保てるようにします。 方法:①肩ストンでガチッと決め込む ②そのまま塁間を歩いていく ③足を上げて、手が降りてきて、最初はある程度伸びた状態で入ってきて、90度になってトップが形成され、そこから回っていく。これを歩きながら繰り返します。 ポイント:肩甲骨の下制内転と胸椎の伸展を、歩いている間ずっと緩めないこと。 注意点:肩がすくんで耳と肩の間のスペースが消えたら、一度止まって肩ストンからやり直します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
ひとことで言うと、時間があれば、第3回で時間の都合により実施できなかった着地の種目と、回旋へつなぐSSCスローに取り組みます。
目的:当日、実技で示します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:上から越えるように動き、越えたら股関節でしっかり回る感覚を確認します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:「上から越えるように動く」「越えたら股関節でしっかり回る」ことを確認する種目です。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:投球の動きの中で、ヒンジの感覚を確認します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:横方向のヒップロックを保ったまま、メディシンボールで並進の出力を確認します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:前方向へのステップから、伸張反射(SSC)を使った投げを確認します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
目的:後方向へのステップから、伸張反射(SSC)を使った投げを確認します。 方法:当日、実技で示します。 ポイント:当日、実技で示します。 注意点:当日、実技で示します。 プログレッション・リグレッション:当日、実技で示します。
ひとことで言うと、ここまでの感覚を、実際のピッチング動作の中で確認します。
以下は、名前と位置づけのみ確認します。詳細は当日、実技で示します。
フットプラントでは、前脚の股関節・膝・足首が、着地の瞬間に崩れず力を受け止められる剛性(スティフネス)が、引き続き必要です。
ローテーションでは、股関節の内旋可動域(軸足・前脚とも)と、胸椎の回旋・伸展可動域が必要です。股関節の伸展可動域が制限されていると、体幹の非投球側への回旋が妨げられ、上肢優先の投球(手投げ)を助長します。胸椎が反りきらない選手は、そのしわ寄せが肩・肘に集中します。
ドリルをやっても感覚がつかめない場合があります。原因は技術ではなく可動域や安定性であることが多くあります。その場合は、第2回・第3回の土台づくり(開脚・ブリッジ、ヒンジ系ドリル、前脚のブロック)に戻ってください。
次回に向けて
次回(第5回)は「リリース+フォロースルー」です。今日、胸郭で最大化した捻れが、どう腕の加速(④ 末端の加速)と、安全な減速(⑤ 減速)につながっていくかを扱います。今日のトップと、コアの剛性が、その出発点です。
第5回は、リリース+フォロースルーです。今日つくった回旋のエネルギーを、実際に腕の加速へ変換していく局面です。
以下の課題に取り組んでください。
前足が着地した瞬間、膝が止まっているかを確認してください。着地後、骨盤が先に回り、胸郭が我慢できているか(セパレーション)、トップで肘の角度がおおよそ70〜90度に収まっているかもあわせて確認してください。
前脚で止まる感覚、セパレーションとMERをつくる感覚を、次回までの期間で継続してください。
引き続き、毎日測る習慣を続けてください。朝・夜の2回が理想です。
今日確認したのは、エネルギーフローの「② 回旋の入り」と「③ 胴体の回旋」です。
フットプラントでは、第3回で仕上げた前脚のブロックが、骨盤角速度を生む入口になります。トーオフのヒップロックで仕込まれた捻れが、前脚が止まった瞬間に解放されます。軸足でプレートを蹴る段階では、3つのベクトルを「かかと」に集めること(3ベクトル+1)で、この一連の流れが最適化されます。 ローテーションでは、捻転差の3要素(骨盤回旋・胸郭逆回旋・脇腹の張り)と、MER3要素(胸椎伸展・脊椎エロンゲーション・肩甲骨後傾)が、胴体の中で捻れを最大化します。どちらも「捻ろう」と意識して作るものではなく、構造を整えた結果として現れるものです。この捻れをさらに最大外旋(MER)へつなげるのが、慣性×脱力=しなりです。慣性で「しなってしまう」状態をつくり、脱力で最大化する。これが「置いてくる」という感覚です。
この捻れを支えるのが、前方斜めサブシステムです。踏み出し足の内転筋と反対側の腹斜筋が一緒に働くことで、体幹部の剛性がつくられ、胸郭を回す土台になります。反る動きを最大化するのはみぞおちドーン(みぞおちを前に出しに行く感覚)で、胸椎7・8・9番を反り、腰椎の負担を避けます。踏み込んだ足の股関節へへそを寄せるへそ胸運動も、この捻転差を深める動きです。
腕のトップは、この回旋を受け取る準備です。胸椎伸展と肩甲骨の下制内転の結果であり、肘や手を直接上げてつくるものではありません。スキャプラプレーンに上腕を揃え、胸郭の雑巾絞りでボールを二塁に向けることが、トップの精度を支えます。
この2つのフェーズが崩れると、フットプラントでどれだけ良く受け止めても、胴体の中で捻れが最大化されず、上半身に届くエネルギーは小さいままです。狙うべきは胸椎7・8・9番であり、腰椎ではありません。
受け止める(フットプラント)→ 変換する(回旋の入り)→ 最大化する(ローテーション)。この順番が崩れていないかを、まず確認してください。
次回はリリース+フォロースルー。ここで最大化したエネルギーが、どう腕の加速と安全な減速につながっていくかを見ていきます。
次にやること(第5回までの行動リスト)
迷ったらこのリストに戻ってきてください。
本文中の専門用語(リンク色の語)をタップすると、ここに飛びます。各語にカーソルを合わせると説明も表示されます。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| レッグアップ | 足を上げ、軸足でバランスを取る局面。投球の出発点 |
| ロード | 力を溜め、並進の準備をする局面 |
| ドライブ | 骨盤主導で並進する局面。地面反力をもらい、ホーム方向へ進む |
| フットプラント | 前足の着地動作。並進を回旋へ変換する変換点で、制球の土台 |
| ローテーション | 骨盤→体幹→腕の順に回旋する局面。球速の源泉 |
| リリース | ボールを離す瞬間。指先までエネルギーを伝え、ボールの質を決める |
| フォロースルー | 投げ終わりの減速局面。肩肘を守る鍵 |
| アトラクター | 良い投手に共通して現れる動作の核。再現性ある投球の中心軸 |
| フラクチュエーター | 選手ごとに揺らいでいい部分。無理に揃えなくていい動作の要素 |
| エネルギーフロー | 地面から生まれたエネルギーが、下半身→体幹→腕→指先→ボールへ途切れずに流れること |
| トーオフ | 軸足のつま先が地面から離れる瞬間。ドライブの終わり、フットプラントの直前 |
| ヒップロック | 骨盤を横に引き上げ、片足立ちのお尻(中殿筋)に力を入れる機能。バランスと回旋の両方の土台になる |
| 3ベクトル+1 | 軸足でプレートを蹴る時に、3つのポイントのベクトル(力の向き)を「かかと」に集めることで、効率よく地面反力をもらい、並進運動を最適化する方法 |
| ベクトル | 力の向き |
| スイングレッグリトラクション | 振り出した踏み出し足を、着地の直前に自分の方へ引き戻す動き。前足を上から安定して接地させる |
| シンアングル | 着地した前足の、すねの傾き。垂直を0として、自分側に倒れるとネガティブ、進行方向に倒れるとポジティブ |
| ネガティブシンアングル | すねが投手自身の方向へ倒れている状態。踏ん張りが効き、フットプラントで狙う形(リリース時の目安65度) |
| フロントレッグブロック | 前脚の股関節が内旋に入り、臀部のエキセントリック収縮で身体を止める動き |
| エキセントリック収縮 | 筋肉が伸ばされながら力を発揮する収縮様式。ブレーキ動作の主体 |
| 着地剛性 | 着地した瞬間に前脚・足首がどれだけ固まって力を受け止められるか |
| トップ | テイクバックで腕が一番深く引けた瞬間の姿勢。胸の背骨が反り、肩甲骨が下がって寄っている状態 |
| 胸椎伸展 | 胸の背骨が反る動き。肩甲骨が収まる「くぼみ」を作り、トップの土台になる |
| 肩甲骨の下制内転 | 肩甲骨を下げながら背骨側に寄せる動き。トップの土台になる |
| セパレーション | 骨盤と胸郭の捻れを作る状態。骨盤が先行して回旋し、体幹の筋群が引き伸ばされる |
| MER | 最大外旋位。肩関節が最も外側に開いた状態で、反射的な内旋パワーの源になる |
| 上中位胸郭回旋 | 第10肋骨を起点にした上中位の胸郭が、骨盤固定(股関節内旋位)の状態でセカンドベース方向に回旋すること |
| 至適長 | 筋肉や筋膜が、反射のエネルギーを溜められる適切な伸び感を保っている状態 |
| 脊椎エロンゲーション | 脊椎が軸方向に伸びること(軸伸張)。胸椎伸展とセットでMERを最大化する |
| 肩甲骨後傾 | 肩甲骨がボール側で後ろに傾く動き。胸椎伸展が出ることで引き出される |
| 三面の捻転差 | 水平面・前額面・矢状面の3方向で見る、骨盤と胸郭の捻れの差 |
| 捻転差 | 骨盤回旋・胸郭逆回旋・脇腹の張りの3要素でつくる、骨盤と胸郭の捻れ。回旋局面でエネルギーの反射源になる |
| 肘抜け | 肘が耳より前に出てから投げに行ってしまい、腕だけで投げる状態。しなりが不足しているサイン |
| 手投げ | 骨盤や体幹が使えず、肩から先だけでボールを投げてしまう状態 |
| 鎖骨の前方回旋 | グラブ側の鎖骨が前に向かって回る動き。同側の肩甲骨を引き上げる |
| 鎖骨の後方回旋 | 投げ手側の鎖骨が後ろに向かって回る動き。同側の肩甲骨を下げて寄せる |
| 肩甲鎖骨体 | 鎖骨と肩甲骨がひとつの塊として動く、という考え方(造語)。鎖骨が回ると肩甲骨も一緒に動く |
| 胸郭の雑巾絞り | グラブ側の鎖骨の前方回旋と、投げ手側の鎖骨の後方回旋が同時に起こり、胸郭がねじられる動き |
| スキャプラプレーン | 肩甲骨の板の部分(面)のこと。上腕がこの面上に揃っていると過度に肩を使わずに済む |
| 関節の遊び | 関節や筋膜に力が伝わりきっていない、緩んだ状態。ここが残っていると力は末端まで届かない |
| 丸まる運動連鎖 | 骨盤後傾・胸椎屈曲・肩甲骨外転・前傾・肩内旋・前腕回内・股関節外旋という、体にとって効率のいい「丸くなる」関節の組み合わせ |
| 反る運動連鎖 | 骨盤前傾・胸椎伸展・肩甲骨下制内転・肩外旋・前腕回外・股関節内旋という、体にとって効率のいい「反る」関節の組み合わせ |
| コア | 体幹の中でも、より中心・深部にある筋群。ここの剛性が、回旋のエネルギーを逃さず末端へ伝える土台になる |
| 剛性 | 外から加えられた力に耐える能力。高いほど形が変わりにくく、力を逃さず伝えられる |
| 前方斜めサブシステム | 片側の内腿と反対側の脇腹が一緒に働くことで、体幹部の剛性をつくる仕組み |
| 内転筋 | 太ももの内側にある筋肉群。膝を閉じる・脚を体の中心に寄せる働きを持つ |
| 腹斜筋 | わき腹にある筋肉。体幹を回旋・側屈させる働きを持つ |
| 前鋸筋 | 肋骨から肩甲骨の内側につく筋肉。肩甲骨を前に押し出し、肩甲骨ごと腕を振る土台になる |
| シザース | 踏み出し足と軸足の内腿を、はさみのように使う使い方 |
| みぞおちドーン | 反る動きを最大化するために、みぞおちを前に出しに行く身体感覚 |
| へそ胸運動 | 踏み込んだ足の股関節の付け根へへそを寄せながら、胸の背骨は投げる方向へ残し、捻転差をつくる動き |
| 慣性 | 物体が今の状態を続けようとする現象。並進の速度と地面反力によって生み出され、しなりの土台になる |
| 脱力 | 運動連鎖に則った効率の良い関節運動をすること。無駄な力が入らず、慣性を最大限に利用できる |
| 置いてくる | 自分から動かすのではなく、慣性によって先に動くパーツから置いていかれる感覚。しなりを子どもに伝える言い方 |
| アイソメトリック収縮 | 筋肉を伸ばそうとする力と縮めようとする力が均等で、関節が動かない収縮様式 |
| コンセントリック収縮 | 筋肉を縮めようとする力が伸ばそうとする力より強く、縮みながら関節が動く収縮様式 |
| 伸張反射 | 筋肉が伸ばされると、意思とは関係なく縮む反射。伸ばされた強さに比例して縮む |
| 胸郭出口症候群 | 首から肩にかけての通路で、腕へ向かう神経や血管が圧迫・牽引されて起こる症状の総称 |